日本ではソムリエ・エキスパートの認知度が断然が高いですが、この数年日本語で受験が可能になったことでWSETの受験者が日本でも増えてきました。
WSETのLevel3の試験で難しいと言われる記述問題ですが、下記の勉強方法でPass with meritをもらうことができたので、ぜひ参考にしてみてください!
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WSETとは
WSETとはWine & Spirit Education Trust(ワインとスピリッツの教育企業合同)の略で、イギリス・ロンドンに本部を置く国際的な酒類教育機関です。
Levelが4段階に分かれており、講座・試験は世界70カ国、700の認定校、15以上の言語で実施されています。日本ではLevel1から3は日本語で数年前から受けられるようになりました。
Level4はDiplomaと呼ばれており、大学卒業レベルと言われるほど取得が難しいと言われています。ちなみに、Level4は今現在英語でしか受験ができません。
WSET Level3取得にはスクールに通うことが必要
WSET Level3はソムリエ・ワインエキスパートと同レベルと言われています。
WSET Level3を受験するには、認定校での講座を受講することが受験資格の条件になっています。現在日本で認定校になっているのは、アカデミー・デュ・ヴァン、キャプラン、わだえみのわいん塾、レコール・デュ・ヴァンの4校です。
過去問が一切ないWSET Level3の試験
WSET Level3の試験問題は、知識を問う筆記試験とテイスティングの実技試験に分かれており、両方に合格して初めて資格認定となります。どちらか片方が不合格だった場合は、不合格の試験だけを、次回以降に再受験することが可能です。
筆記試験は、4択のマークシート方式の50問と、記述問題で構成されています(制限時間は計120分)。
実は私、WSET Level3のクラスを受講したての頃は直前になったら過去問や問題集とけばいっかなんて甘く考えていたのですが、実はWSETには過去問がありません!!!!
Level2から受講している私はマークシート方式はなんとかなるだろうと思っていたのですが、記述問題は何となくの理解じゃ点が取れません。

受験1ヶ月前、そろそろ本腰入れないとまずいなと思い、考え抜いたのがずばり「教科書の丸写し」と「自分で質問を考える」でした。
これで合格!WSET Level3の勉強法
WSET Level3勉強法 その1:まずは教科書5回読んでみよう
私はアカデミーデュヴァンに通っていたのですが、なかなか自分で納得できる勉強スタイルを確立できなくて悩んでたときに先生から頂いたアドバイスが、「教科書を繰り返し読みなさい」というお言葉でした。
正直えーーって思ってたんですが、3、4回繰り返し読んでいるうちにある法則に気づいたんです。
それは各章ごとに、気候、各品種が栽培されている地域、どんな環境で造られているのか(斜面なのか、平地なのか)が共通して書かれていることです。(大事だからこそ繰り返される!)
そこで、地域ごとにこれらの要点を文章で説明できるよう、ノートに書いていきました。
当時の私は文章で各地域のぶどうの特性を分かりやすく書くことができなかったため、最初は教科書の丸写しから始めました。正直、スクールに行って頭では理解しているのに、書くとうまく表現できない自分が悲しかったし、すごく焦りを感じたのを今でも覚えています。
なんとなくとはっきり理解するの差って大きいんだなーって改めて思いました。
WSET Level3勉強法 その2:自分で質問を考えて答えを書く
書くことに慣れ始めた段階で、次に行ったのが、「各章毎に自分で質問を作成する」ということでした。質問の作成方法はこんな感じ。
- 各章で大体3-4問まず自分で質問を作ってみる
- 答えをノートに書く
- ノートに書いたら、教科書を見直し
- どれだけ教科書に基づいた答えを書けたのかを確認
そうすると、遅摘みワインには色んなスタイルの醸造工程があるんだ!とか、ピノ・ノワールはこういった特性があるから高温の地域だとジャミーな味になってしまうのだなとか、何となく問題傾向が分かってくるのでどんどん面白くなってくるんです!これを最初から最後まで約1ヶ月ほど繰り返し行いました。
結局教科書を30回くらい読み込んだ
私は理解するまでに時間がかかるタイプで、効率よく覚えられなかったのですが、合格できた理由を挙げるならば、教科書を読み込んだことと、書きまくったこと。
もうこれに尽きます。
教科書は30回くらい読んでボロボロ、筆記用に買ったモレスキンのノートは一冊使い切りました。でもこんなに勉強が楽しいと感じたことは初めてで、大変だったけどWSETを受けて本当に良かったと心から思っています!
試験本番は本当に時間がなくて、悩んでいる余裕なんてなかった。書かないと点取れませんからね(これ本当)自分で大量に試験問題作ったからこそ書けたんだと思っています。

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最後に教本で分からない内容を補うのに役立つ書籍をご紹介。知識がより一層高まります!
●イギリス王立化学会の化学者が教えるワイン学入門
ワインの醸造に特化した入門書。ビオディナミやオーガニック農法、マスト調整、亜硫酸など幅広い知識を1段階深く学べます。
土壌に特化した書籍。それぞれの地域ではどういう土壌でどんなメリットやワインにどのような影響を与えるのか解説されています。レベル感としては中級くらい。
こちらもワイン醸造に特化した一冊。WSETでも参考書籍になっている一冊。科学的な根拠や統計学からの解説、実際の作り手を挙げて彼らはこういう風に作っているという説明があるので、よりワインの作り手が身近に感じられる。
ワインの醸造からワインが作られている地域・国の特徴、味わいまでを絵を中心に解説されている一冊。特に醸造の部分は、どれも文章での説明が多くて視覚的に解説されているものが少ないのですが、これはそれぞれの工程に絵がかなり盛り込まれているので非常に参考になります。
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