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WSET Level2の勉強法〜私はこれで合格しました〜

ピノ

WSET Level2,3取得|WSET Diploma勉強中|一児の母、夫婦で1日ボトル2本は空けるほどワイン好き|年間300日以上飲んでます|毎日の食卓と時間がより楽しく豊かになるようなワインと、WSETやソムリエ試験で使えるネタを紹介しています。

ソムリエ試験とどちらを受験しようか迷われる方も多いWSET。

一方で、ソムリエのように過去問がないので合格できるか心配というお声もよく聞きます。

でもご安心ください!Level2は比較的合格率も高く、レベル感も決して高くありません。

本記事では、2019年にLevel2を合格したピノが、Level2の勉強法についてご紹介します。

この記事で分かること

  • WSET Level2で学ぶ内容とレベル感
  • WSET Level2の勉強法
  • WSET Level2を受験した感想と反省

WSETとは

WSETは、ロンドンに本部を置く世界最大のワイン教育機関です。

1969年に英国で設立され、現在ではワイン、スピリッツ、酒の教育と資格を提供しています。

ピノ
ピノ

現在では、世界70カ国で年間約11万人が認定試験を受験しているんですよ!

WSETの資格は4段階

WSETは、4段階のレベルに分かれているので、初心者から専門家レベルまで幅広く受けられるのが特徴です。

  • WSET レベル1 - 初心者向け。基本的なワインやスピリッツの知識を学びます。
  • WSET レベル2 - 初級者〜中級者向け。より詳細な知識を身につけ、異なるスタイルや品質の理解を深めます。
  • WSET レベル3 - 中級者〜上級者向け。より高度な知識と評価スキルを習得します。
  • WSET ディプロマ - 上級者〜専門家レベル。ワインとスピリッツの業界でのキャリアを目指す人向けに、深い知識と専門的なスキルを提供します。

Level2はワインについての知識がわずか、または全くない方々を対象としており、ラベルを読む解けるようになるのがゴールです。

ピノ
ピノ

一言でいうと、講座を受ける(資格を取る)ことで自分でワインが選べるようになります。

WSET Level2のカリキュラムの内容

現在Level2の資格講座が受けられるのは、下記の4スクールです。

講座やスクールによって期間は違うかもしれませんが、勉強する内容は同じです。

アカデミー・デュ・ヴァンではLevel2の場合約3ヶ月ほどの受講期間でした。

日本では、Level3までは日本語と英語のどちらかを選択することができます。(Diplomaは現在英語のみ)

講座は日本語、試験は英語といった選択はできません。日本語で講座を受講した場合は、試験も日本語になります(英語も然り)

ピノ
ピノ

私はアカデミー・デュ・ヴァンで青山先生の日本語のクラスを受講しました。

受講時にもらえるもの

初回のオリエンテーションで、以下の4点を受け取ります。

Specificationは、資格取得に際して何を理解したら良いのか書かれています。

Level2と時は正直読まなかったのですが、Level3、Level4になるとよりSpecificationを読むことが高得点を取る上で重要だと感じました。

とはいえ、出題範囲が書かれているので、一度は目を通すことをおすすめします。

ピノ
ピノ

ワークブックは後述しますが、選択式問題が載っています。

講座のスケジュール(アカデミー・デュ・ヴァンの場合)

アカデミー・デュ・ヴァンでは試験も含めて全9回、下記のようなカリキュラムでした。

見て分かるように、1回の講座で学ぶ内容が結構てんこ盛りです。

講座の内容
第1回オリエンテーション、テイスティング、料理とのマリアージュ
第2回赤ワインの醸造に影響を与える要因、ピノ・ノワール、ジンファンデル/プリミティーヴォ
第3回白ワイン・甘口ワイン・ロゼワインの醸造に影響を与える要因、リースリング、シュナン・ブラン、セミヨン、フルミント
第4回シャルドネ、ソーヴィニョン・ブラン、ピノ・グリージョ/ピノ・グリ、ゲヴュルツトラミネール、ヴィオニエ、アルバリーニョ
第5回メルロー、カベルネ・ソーヴィニョン、シラー/シラーズ
第6回ガメイ、グルナッシュ/ガルナッチャ、テンプラニーリョ、カルメネール、マルベック、ピノタージュ
第7回コルテーゼ、ガルガネーガ、ヴェルディッキオ、フィアーノ、ネッビオーロ、バルベーラ、コルヴィーナ、サンジョヴェーゼ、モンテプルチャーノ
第8回スパークリングワイン、酒精強化ワイン
第9回Level 2 資格認定試験

資格の構成

WSET Level2では、6 つの学習要項が定められています。

この内容を理解するのが、Level2では求められており、これに沿って試験問題が作成されます。

  • 学習要項 1 :ブドウ畑における環境の影響、ブドウ栽培の選択肢、およびこれらがワインのスタイルと品質にど のように影響を与えるかを理解する。
  • 学習要項 2:ワイン醸造と瓶内熟成が、ワインのスタイルと品質にどのように影響を与えるかを理解する。
  • 学習要項 3 :環境による影響、ブドウ栽培の選択肢、ワイン醸造、瓶内熟成が、主要なブドウ品種から造られた ワインのスタイルと品質にどのように影響を与えるかを理解する。
  • 学習要項 4:各地域で重要な黒ブドウと白ブドウ品種から造られたワインのスタイルと品質を理解する。
  • 学習要項 5 :発泡性ワインと酒精強化ワインの生産工程が、各々のワインのスタイルにどのように影響を与える かを理解する。 
  • 学習要項 6: ワインの品質管理と提供方法、および料理とワインの組み合わせに関わる主な原則と手順を理解する。

試験について

試験時間は60分。テイスティングなし、選択式問題のみです。

  • 問題数:50問
  • 合否:55% 以上の正答率で合格

正解率に応じて、5段階で成績評価が決まります。

Pass with distinction(合格(優)正解率  85% 以上 
Pass with merit(合格(良)正解率  70%〜 84% 
Pass(合格)正解率  55%〜 69% 
Fail(不合格)正解率  45%〜 54% 
Fail unclassified(不合格(分類外)正解率  44% 以下 

ちなみに、私はPass with Meritでした。

WSET Level2の試験問題は、前述した通り学習要項を反映するように留意して作成されています。

Specificationによると、下記の比率で出題されています。

https://www.wsetglobal.com/media/6936/wset_l2wines_specification_jp_may2019.pdf

なお、この割合や内容は受験時のSpecificationが基準となるのでご注意ください。

WSET Level2の試験勉強で実際にやったこと

結論から言うと、Level2の時はあまり勉強をしませんでした・・・

ただ、試験前2-3週間前から下記の方法で復習・勉強をしたので紹介します。

ワークブックの練習問題を解く

練習問題といっても問題数が多くありません(100問前後)。

ただし、どのように試験問題が出されるのかイメージする上で非常に役に立ちました。

2,3回解くうちに、繰り返し間違えている問題があることに気づいたので、重点的にテキストとノートも使いながら勉強。全て問題に合格できるまで繰り返しました。

ちなみにノートはAmazonベーシックのB5ノートが、持ち運び便利&安くておすすめです!

テキストを繰り返し読む

試験直前は少なくとも4,5回は繰り返し読み見ました。

上質なワインと低価格のワインの味わいやスタイルの違い、ぶどう品種の違いなどは出題されやすいだろうという仮定しながら、ノートにまとめたのも今となっては効果があったように思います。

苦手な品種はワインを飲んで覚える

今まで品種であればシャルドネやカベルネー・ソーヴィニョン、地域であればフランスと偏りがちにワインを飲んでいたので、それ以外の品種を覚えるのに苦労しました。

特にシラー特有の胡椒の香りやイタリアの固有品種など。

例えば、品種の特性を知りたい!と言うことであれば、フィラディスビコーズワインがおすすめです。

ビコーズワインは、産地と品種の特徴が顕著にあらわれるブドウを原料としているので、初心者やワイン品種を学びたい人にもその特徴がイメージしやすいと思います。

フィラディスが販売元とあって、味わいもデイリーワインとしては優秀。

ピノ
ピノ

定期便で何種類か飲みましたが、どれもその土地やぶどうの特徴が表現されていてさすがフィラディスと思いました。

参考とするワインは、テキストで紹介されているラベルのワインを買うのが一番おすすめです。

一方で、5,000円以上するような高いワインもあるので、個人的には1,000-2,000円くらいのワインでも十分かなと思います。

ピノ
ピノ

Level2ではテイスティング試験もないですし・・・!

品種の特性を学ぶ場合は、その品種100%のワイン(複数の品種でブレンドされていないワイン)を選ぶと、味わいの特徴を捉えやすいですよ!

WSET Level2の試験後に感じたこと

手応えはあったものの、もう少し細かく勉強しておけばよかったなと正直思いました。

というのも、練習問題よりも難しく感じました。(この練習問題のレベルならそこまで勉強しなくても受かるだろうと正直思ってた部分もあります)

見落としがちな重要な部分を十分に復習できていなかったのが理由です。

あとうっかりおろそかになりがちなスティルワイン以外の項目(スパークリングや酒精強化)からも出題されるので、必ず目を通してください。

WSET Level2勉強法のよくある質問

落ちた場合、再受験できる?

試験が不合格となった場合には、再受験を申し込むことができます。

再受験の回数に制限はありませんが、一度試験に合格した場合、より高い点数を得るために再受験することはできません。

Level2とLevel3、どちらを受験しようか迷っています。

もしワインの知識や経験が少ない場合はLevel2をおすすめします。

と言うのも、Level2を受けてみた後にLevel3をすぐ受講しましたが、レベルが全然違うなと正直感じました。

また、Level3はLevel2の内容を理解した前提で進むので、Level2を勉強していた方が復習しやすい&WSETの試験傾向なども把握しやすい思います。

余談ですが、ソムリエ試験に合格された方が次のチャレンジとしてWSETを受けられることが多いようです。

その場合Level3から受けられる人が多いようですが、やはり資格の特性が全然違うので苦労される話もよく聞きます。

全く素人だけど合格できる?

私もLevel2を受けた時は最低限の基礎知識しかありませんでした。

正直毎回講座を受けていれば、Level2はそこまで難しくないと思います。(Level3は本腰入れて勉強しないと受かりません)

でも合格できると自信につながるので、ぜひチャレンジしてみてください!

どのスクールがおすすめですか?

私はアカデミー・デュ・ヴァンで青山先生のクラスを受講していたので、青山先生推しですが、WSET繋がりの方の間では、紫高先生のクラスも人気が高いです。

青山先生は、ロンドン本校にてWSETの認定講師と認められた最初の日本人というだけあって、WSETを熟知していらっしゃいます。

また、キャプランではWSET Diplomaの試験対策として単発講座を何度か受講していますが、どの先生もかなりみっちり教えてくださり、DIploma受験している今でも信頼感があります。

アカデミー・デュ・ヴァンのWSET講座一覧はこちら

ワインスクールの選び方については、こちらの記事で詳しく書いています。

WSET Level2の勉強法まとめ

本記事では、WSET Level2の勉強法について紹介しました。

  • テキストをしっかり読み込む
  • ワークブックの練習問題を解く
  • 苦手な部分の理解を深める

この3点を実施すれば合格できると思います。

ぜひ参考にしてみてください。

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