WSETのLevel3を受験してはや1年が経とうとしています。
合格後はアカデミー・デュ・ヴァンの講座からも遠ざかり、自宅でワインを飲むことが増えた一年でしたが、目標がなく何かトライしたいなと思っていたこの数ヶ月。
ついにWSETのDiploma(Level4)を受験することに決めました!!
Level3に合格した時には達成感とその大変さにDiplomaなんて雲の上だと思ってたけど、でもLevel3は振り返ってみるととても楽しかったんです。
全く受かる自信がありませんが、WSET学びの集大成としてDiplomaを頑張ってみようと思います。
WSETとは
WSETはWine and Spirit Education Trustという、イギリスに本部がある世界最大のワイン教育機関です。Level1-4の4段階に分かれていて、私が受けるのはこのLevel4という一番上の資格になります。(Master of WineというLevel4の上の資格もあるんですけど、雲の上のようなレベルなのでここでは割愛)
Level3までは誰でも受験することができて、特に数年前から日本語でも受験が可能となったことから受験者が急増しています。Level3は日本で言うソムリエやワインエキスパートレベルと言われています。
ではLevel4(以下Diploma)はどうかと言うと、まずLevel3に合格していないと受験資格することができません。またテキスト、試験は全て英語です。受験に関しては、Level3まではアカデミー・デュ・ヴァン、キャプランで試験が受けられますが、Diplomaは現時点ではキャプランのみ受験可能となっています。
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参考【勉強法】WSET LEVEL3の記述対策はとにかく書きまくること
日本ではソムリエ・エキスパートの認知度が断然が高いですが、この数年日本語で受験が可能になったことでWSETの受験者が日本でも増えてきました。 WSETのLevel3の試験で難しいと言われる記述問題です ...
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Diplomaのレベル
さてDiplomaのレベルって一体どれくらいなの?これ、すごく気になると思います。
でも情報が少な過ぎてちょっと未知なところが多いんですよね。
Level1:主なワインのタイプとスタイル、白赤それぞれの主要ブドウ品種と個性、ワインの保管やサービス等を学びます。最低6時間の講座受講が必須です。本当に基礎の基礎という感じで正直言えば簡単です。
Level2:Level2になると、ワインに加えてスピリッツやリキュールの項目が追加されます。スティルワインの作り方、自然要素がワインのスタイル(味わいやアルコール度数、酸味等)に与える影響、スティルワインの味わいの個性を学びます。最低16時間の講座受講が必要で、スクールでは、これらを3ヶ月で学びます。レベルは初級から中級程度。試験も選択方式でテイスティングはありません。
Level3:Level3になるとちょっと難しくなってきます。ワイン生産における主要な要素(場所、ブドウ栽培、醸造、熟成、瓶詰め)と、それらの要素がワインに与える影響について学びます。例えばなぜ急斜面でブドウを栽培するの?熟成を樽でするのとステンレスタンクでするのでは何が違うの?それによってワインの価格にどんな影響を与えるの?こんな感じです。受験には最低30時間の講座受講が必要で、私が通っていたアカデミー・デュ・ヴァンでは6ヶ月通してこれらを学習します。日本では、レベルはソムリエ/エキスパートレベルと言われています。試験は、筆記に加えテイスティングが加わります。この筆記がとても難しいんです。なぜなら先程例に挙げたような質問が、記述試験で出てくるから。ワインエキスパートやソムリエは暗記が勝負ですが、WSETの場合はこういうワインの醸造体系を理解していないと点が取れません。ワインエキスパート/ソムリエとは少し難しさの質が違うように思います。

Level3受験前にまとめていたノート。
Level4:そして私がこれから受けるDiploma。Diplomaは6つの単位をそれぞれ取って初めて合格をもらえる超難関試験です。
①ワイン生産(ブドウ栽培、醸造)
②ワインのビジネス
③世界のスティル・ワイン
④世界のスパークリング・ワイン
⑤世界の酒精強化ワイン
⑥論文
テキストも試験も全て英語で行います。最低118時間の講座受講が必要で、試験合格に必要な勉強時間数は最低600時間(講座時間数含む)と言われていますが、実際はもっとかかるんだろうなと覚悟しています。大体超早く合格した優秀な人でさえ1年半から2年かかると言われているのです。
ちなみに昨年2019年の日本人合格者は10人。前述した日本の認定校「キャプラン」が2000年からコースを始めて、20年間でたったの100名ほどしか合格していない、本当にレベルの高い資格なのです。(WINE REPORTを参照)
Diplomaのプログラムと申し込み方法
さて、思い立ったかのようにDiplomaを受けようと思ったのが、実はクリスマス直前。受験をするにあたって、Diploma Courseをオンラインで学べるOnline Programと独学のToutorial Program(?)の2つがあり、当初はオンラインを申し込む予定でしたが、キャプランのサイトを開いたらなんと締め切りが過ぎていました。。。未知な領域に独学で足を踏み込むなんて無謀だな、やめようかなと100回くらい頭をよぎったのですが、年齢を重ねるにつれて挑戦に対して足踏みする自分もいて、これは踏み込むしかないと決意したのがクリスマス。
テキストを年内に受け取りたかったので、急いでこちらの申し込みフォームに記入してキャプランに振り込み手続きしました。色々申し込み方法等分からなくて直接キャプランに電話した時に、申込処理はロンドンで、通常2-3日程度で行われますが、クリスマス休暇もあるので年明けになると思いますと言われてたので、ガックリしてたのですが、とてもラッキーなことに翌日登録完了のメールが来ました。
申し込みフォームについて注意が必要なことが一点。DiplomaはLevel3の合格が受験条件です。それにあたり、Candidate Numberを記入しなければなりません。このCandidate Numberは合格通知が来たときに、合格証書と一緒に送られる紙(合格詔書の前についてるあの紙ですね)に書かれているそうなのですが、私は見つからず、アカデミー・デュ・ヴァンに連絡して確認しました。アカデミー・デュ・ヴァンのスタッフの方も、電話して5分程度で折り返し下さるとても迅速な対応をしてくださいました。
さて、登録完了の連絡の通知後、いくつか登録したメールアドレスにメールが来ました。
・ガイダンスやTastingに必要となるDiploma用のSATなど、一式が閲覧できるアプリの登録案内(ユーザーID付き)
・テキストをダウンロードする際に必要なコードのメール(テキストが送られてくるのかと思ったらまさかの電子化になってました〜)
こんなに英語と向き合うのも久々です。これでいいんだよね?これ登録した?とか確認し合う友人もいないので、一人で全部やらなければなりません(泣)
早速これから必要となるテキストと受験の手引きなるものをダウンロードして読み始めたいと思います。
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参考初級者からプロまで、何度も読み返したい必読参考書
こんにちは、ピノです。2021年からWSET Diplomaの勉強をしています。 こちらの記事では、申し込みするまでの流れと、その後、ロンドンのWSET事務局やキャプランから送られてくるメールについて ...
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