ブドウの成長に与える影響〜温度と日照量〜

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ブドウの成長には様々な自然の要素(Natural factor)が影響しますが、今回はその中でも温度(Templature)と日射量が与える影響について考えていきたいと思います!
特にブドウの成長過程機において、温度や日照量は非常に大切です。萌芽、開花(flowering)、結実(fruit-set)のタイミングでの適度な温度や日照量はブドウの収穫を促進させる一方で寒さや春霜(spring frost)はダメージが大きく、収穫量やブドウの品質に大きく影響してきます。

<ポイント>
・ブドウの樹は平均気温が10度以下、時期で言うと大体11月頃から3月くらいまで休眠状態(Dormancy)になります。例えば気温が-20度を超えてくると、ブドウの樹は凍結を起こし、枯れてしまう可能性があります。
・平均気温が10度を超えてくるのが大体3月くらい、この頃にブドウの樹から芽(bud)が出てきます。特に気温が一気に上がってくると、芽は均一に発芽することがあるので、ブドウの成長にとってはプラスです。また、地域によって土壌(soil)の特徴も違いますが、暖かい土壌は萌芽(budburst)を促してくれます。
・新芽が成長し、展葉すると、ブドウの樹は光合成によって糖を生成し始めます。大体この時の温度は18-33度くらい。
・暖かい温度(17度くらい)は開花や結実を促進させてくれる一方で、気をつけなければならないのが寒さです。寒さや湿度(humidity)は花ふるい(Coulure)と結実不良(Millandage)を引き起こす可能性があります。
 花ふるい:受粉、結実がうまくいかない現象。
 結実不良:うまく実が大きくならず、種のないブドウになってしまう。
 どちらも収穫量に大きく影響してきます。

・平均気温が21度を超えてくるとブドウの中の酸度(acid)が急速に減少していきます。逆に平均気温が15度を下回ると酸が減少しきらず高いままになってしまう可能性も。
・極端に暑い地域では光合成が遅くなったり、停止してブドウの成熟が遅れてしまう可能性があります。同時に暑い地域で考えられるのは水ストレスです。暑い地域では、水の蒸発を防ぐために葉の気孔(stomata)が閉じてしまい、光合成(photosynthesis)が遅くなったり、停止する可能性があります。
・暑い地域だとブドウの果皮が日焼けしてしまう可能性があります。
・涼しい気候だとメトキシピラジン(Methozypirazine)の分解が十分に出来ない可能性があります。
 メトキシピラジン:ピーマン、草木のような香り
・寒い地域においては春霜(frost)に注意。ブドウの果皮が破けたり、花ふるい、結実不良、真菌病(fungal desease)を引き起こす可能性があり、収穫量と品質に大きく影響する可能性があります。
 春霜対策:ヒーター、送風機、スプリンクラー、色々な区画(plot)でブドウを栽培する

Level3の時に春霜対策で4つ勉強したのがDiplomaでも役に立っています。その他は忘れていることも多く、勉強し直しの日々です。

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この記事を書いた人

WSET Level2,3取得|WSET Diploma勉強中|一児の母、夫婦で1日ボトル2本は空けるほどワイン好き|年間300日以上飲んでます|毎日の食卓と時間がより楽しく豊かになるようなワインと、WSETやソムリエ試験で使えるネタを紹介しています。

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