ベランダ生活3日目。
まだ机と椅子が届いていないけど、あまりにも夜風が気持ちいいので、ソファのクッションを敷いて夕食。
今日もファットリア・コロンチーノのヴェルディッキオシリーズです!
あぁ、なんて幸せな時間なんだ〜
ブルゴーニュにはカベルネ・ソーヴィニョンはありません」
今日仕事で会社の先輩と話をしていたときのこと(話すといってもリモートワークなので実際は電話)
「ピノ(私)はワイン勉強し始めたきっかけは何だったの?」と質問された。
もう何回もこの質問に答えている気がするんだけど(笑)、彼女は改めて私に質問してきた。
その先輩は、頻繁にワインは飲まないけれど、ワインの中ではカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニョンが好きな方。これまでにいろいろなワインを紹介してきたのだけど、私が話の中でボルドーやらブルゴーニュやらとよく話しているのを思い出して、先日伊勢丹にボルドーワインを買いに行ったのだそう。
彼女は初めてボルドーワインを飲み(おそらく結構いいお値段のワインを買ったと思われる)、カリフォルニアワインとの味わいの違いが初心者ながらにも分かったそうで、そのときの感動を私に教えてくれた。
一週間後、同じ店に今度はブルゴーニュを買いに行き、店員さんにこう伝えたらしい。「今度はブルゴーニュのカベルネ・ソーヴィニョンをください」と。
そしたら店員さんから「ブルゴーニュにはカベルネ・ソーヴィニョンはありません」と言われたらしく、すごい恥ずかしかったと教えてくれた。
そんなエピソードとともに、私が勉強し始めたきっかけについて質問してきたのだ。
ワインとの出会い
私がワインを勉強したいなと思ったのは、確か26、27歳くらいの時だったと思う。特別な理由があったわけではなくて、その時よく飲むようになっていたのがワインだった。
要はワインって美味しい!アルコールの中ではワインが好き!くらいな軽い気持ちで飲んでたけど、全く知識なんてないから「ピノノワールって何?」「シャルドネって何?」そんなレベル。
当時私は証券会社に勤めていて、精神的にしんどい時期を何年も過ごしていた。
数字に追われる過酷な日々と、厳しい縦社会。自分の思う通りに動かないマーケット(当たり前だw)。
先輩の言ったことは絶対、飲み会にも絶対参加。今じゃあり得ないですね(笑)でも私の入社後数年はまだそんな時代だったな。
毎日が、入社前には想像さえもしないような過酷な日々で、内定通知が出た日、祖母から「証券会社は絶対やめな」と言われたことをどうして聞かなかったのだろうと後悔した日が何百回あったことか。
とにかく3年頑張ったら辞めようと思っていた。
3年経った入社4年目の4月、ようやく辞められると思い、転職活動を実施。とにかく自分のことを誰も知らない世界に行きたいと思ってシンガポールに2回ほど転職活動に行った。けれども、当時は為替が円高で、日本円にすると当時もらっていた給料とのあまりのギャップに愕然。これじゃ生活できないと、結局転職はせず今まで通り証券会社で働くことを選択した。
葛藤する生活の中で気づいたこと
相変わらず職場と自宅の往復が続く毎日。
ある日、会社に向かう朝の通勤電車の中で、会社の人以外と出会う接点が全くないことに気づいたのだ。
精神的に疲れ切っていて、誰とも会いたいという気持ちにもなれていなかったのだ。
両親とさえ会話する気にもなれない時期でもあり、そんな自分も嫌いだったし、小さなコミュニティの中でしか生きられていない自分から抜け出したかった。
「もっと色々な人と出会って刺激を受けたい」「好きなことで共通点がある人と出会いたい!」「じゃあどうする?」
こんな葛藤を何ヶ月か繰り返すうちに、自分が好きなことでたくさんの人と出会いたいという気持ちが徐々に芽生えていった。
そしてそのときパッと浮かんだのが「ワイン」だった。
「好き」という思い
ワインが浮かんできた理由。それは、単純にワインが好きだったから。
そして、
「ワインはビジネスでも役に立つし、ワイン好きの間ではワイン会が開かれているという話も聞いたことがある。私はゴルフはできないから、知り合いを増やすにはワインしかない!」
「もしビジネスでワインが出てくるとなると、多少の知識は必要だよね」
こんな単純な考えから、ワインのお店に通ったり、本を買ったりしながらワインを勉強し始めることになった。
この話をすると、私のワインを勉強したきっかけってなんて単純なんだって思うのだけど。
ワインは自分の世界を広げてくれる魔法の飲み物だと、今でも心から思う。
ワインに出会えてよかったと。そしてこれからも広がるワインで広がるご縁にますますワクワクするのである。
何で勉強続けてるの?の問いはまた今度。