もっと好きになる!イタリアワインの楽しみ方

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ワインの生産量がフランスを抜いて世界第一位のイタリア。
イタリア20州全土で固有品種や土着品種などのぶどうを栽培し、様々な味わいのワインが造られています。難しいイメージもありますが、最低限の特徴を知っておくだけで、イタリアワインは今よりもっと楽しめるんです!
今日はそんなイタリアワインの特徴と楽しみ方について解説します。

・ワイン造りに適したイタリアの気候
・イタリアワインの歴史
・イタリアワインの産地と特徴
目次

ワイン造りに適したイタリアの気候

1300kmに国土が広がり、アルプス山脈の南側から南北に伸びるイタリア半島、地中海に浮かぶシチリアやサルディーニャ島のように、たくさんの島々からなる国です。ワイン生産地は山岳、丘陵地帯が多いので日照量も得られやすく、また地中海気候という特性から、多様性に富んだ味わいのワインを楽しむことができます。

地中海性気候とは、暖かい月と寒い月の寒暖差が小さく、年間通して温度は高め。ワインが生育する期間(4月から9月)の降雨量も少なく、温度と日照量を得られやすいため、タンニンとアルコール度が強く、酸味は低め、ボディの厚い味わいのワインになります。

イタリアワインの歴史

イタリアのワイン造りは紀元前8世紀に古代ギリシャから南イタリアに伝わったことから始まります。その後1000年ほどかけて「アンフォラ」という壺に入れて運搬されながらイタリア全土に広がっていきました。
紀元後8-9世紀にはフランク王国のカール大帝により、イタリアを含むヨーロッパ全土でのワイン造りを推奨しはじめます。もともとワインはキリスト教と深い関係があったことからミサ用のワインとして使われていましたが、キリスト教の普及とともにワインも需要が高まっていったのです。
その後16世紀には医者によりワインの薬効を示す書籍が出版され、18世紀にはガラス瓶とコルク栓の普及により徐々にイタリアワインが国内にも大きく輸出されるようになったのです。

イタリアワインの産地と特徴

そんなイタリアのワイン産地は大きく北部、中部、南部にわけられます。

イタリア北部

アルプス山脈を境に、フランス、スイス、オーストリアなどの国境沿いの山岳地域から、南部のロンバルディア平原、アドリア海まで続いています。
ここで産まれるワインの代表といえば、赤ワインの王様と言われるバローロ、バルバレスコ、そしてイタリアを代表するスパークリングワインのフランチャコルタです。バローロとバルバレスコが造られるピエモンテ州は中部トスカーナと並ぶイタリアワインの二大銘醸地。DOCGとDOCを足したDOPは全20州中第一位です。バローロとバルバレスコはネッピオーロという赤ぶどう品種100%で造られています。
フランチャコルタはロンバルディアというイタリアで最も裕福な州で造られるスパークリングワインです。手摘みで収穫したシャルドネとピノネーロを使ってシャンパーニュと同じ瓶内二次発酵で造られます。熟成期間は18ヶ月以上と、シャンパーニュより3ヶ月以上長く熟成させなければいけないと、非常に丁寧かつ手間をかけて造られる高級スパークリングワインです。シャンパーニュと比べると酸味は柔らかく、果実味が豊な味わいです。
イタリア料理のお店でワイン選びに迷ったら、バローロ、バルバレスコ、フランチャコルタをオーダーすると良いと思います。(ただ全体的にお値段は高め)

イタリア中部

ローマやフィレンツェなど独自の文化を実らせた地域で、東はアドリア海、西は地中海に面しています。ピエモンテ州と並ぶイタリアワインの二大銘醸地で、ここの有名なワインといえば、スーパータスカンやキャンティ・クラシコです。さて、ピエモンテ州は生産するワインの90%が赤ワインと、ほぼ赤ワインしか造っていません。スーパータスカンや、キャンティ、キャンティ・クラシコも赤ワインです。
スーパータスカンとは、1978年にサッシカイアというワインがロンドンのテイスティング大会でフランスのボルドー一級格付けワインを破ったことに由来します。そんなトスカーナのワインの中でも超越したものをスーパータスカンと呼びます。お値段もとても高いです(笑)

イタリア南部

長靴の形をしたイタリア半島のちょうど膝から下にあたる部分で、国内で1位、2位の大きい島シチリアとサルディーニャを含む地域です。ワインの生産量では国内トップを競うプーリア州、イタリア第4の量産地のシチリア州などがあります。イタリア南部は北部と比べて気候が暖かく、果実味が豊かでボリュームのあるワインが多いです。また、そんな環境もあり、ワイン用ぶどうもたくさん造られることからハウスワインなど比較的安価なワインが飲めるのも特徴です。じゃあまずいのかと言ったらそんなことはなく、美味しく飲めるワインが数多くあります。ワインの値段を安めに抑えたいなという場合は、イタリア南部のワインを選んでみると良いと思います。

イタリアワインを選ぶ際の参考にしてもらえたら嬉しいです!

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この記事を書いた人

WSET Level2,3取得|WSET Diploma勉強中|一児の母、夫婦で1日ボトル2本は空けるほどワイン好き|年間300日以上飲んでます|毎日の食卓と時間がより楽しく豊かになるようなワインと、WSETやソムリエ試験で使えるネタを紹介しています。

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