2023年にカリフォルニアのソノマ郡中央部に位置するキスラー・ヴィンヤーズに行ってきました。
キスラーのワインといえば「カリフォルニア・シャルドネのレジェンド」として称賛される、カリフォルニアワインの代表的な造り手ですよね。
カリフォルニアには有名なワイナリーがとにかくたくさんあって、どこに行くかかなり迷ったのですが、知り合いから「キスラー」と「ジョセフ・フェルプス」のワイナリーには必ず行ったほうが良いとアドバイスされまして、滞在中のスケジュールをかなり調整して行ってまいりました!
結論、今まで行った全てのワイナリー訪問の中でトップ3に入る素晴らしいワイナリーでした!!(オーパスワンに訪問した時よりも正直感動しました)。
その理由はトップレベルのおもてなしと、品質の高い素晴らしいワインを提供している点。
カリフォルニアでワイナリー訪問をするのであれば、一度は行っていただきたいワイナリーです。
今回はキスラー・ヴィンヤーズのワイナリー訪問レポートをお届けします!
キスラー・ヴィンヤーズとは
まずは、キスラー・ヴィンヤーズの基本情報から。
キスラー・ヴィンヤーズは、1980年代初頭に設立されたワイナリーで、シャルドネとピノ・ノワールの生産で知られています。
ロバート・パーカー氏をはじめとする著名なワイン評論家からの信頼も厚く、ワイン・スペクテーターのワイナリー評価でも5ツ星生産者に選ばれるなど、プレミアムワイナリーとしても有名です。
気温差の激しいソノマ群
サンフランシスコ市内から車で行くと、約1時間ちょっと。
サンフランシスコは日中と朝夕の寒暖差が激しいことで有名ですが、キスラーのあるソノマに行くとより気温の寒暖差を感じます。
私たちは今回ツアーではなく個人でワイナリーツアーの申し込みをして参加したのですが、当日の車の運転手からはソノマは朝夕気温が低いから暖かい格好で行くようにと念押しされました。
ワイナリーに参加したのは7月下旬。日中は半袖でも暑いくらいだったのに、朝夕は寒すぎてユニクロのダウンが手放せなかったです。
ホテルはウエスティンに滞在
ワイナリーはキスラーの他に二軒、ジョセフ・フェルプスとフランテスカ ワイナリーに訪問しました。
1日で回りきれず、移動もあったことからウェスティンに2日滞在。
キスラーのワイナリー訪問を11時に予約していたので、ワイナリーにはウエスティンから行きました。約1時間半ほどの距離です。
念願のキスラー訪問へ
キスラー・ヴィンヤーズまではほぼずっと左右一面にワイナリーが広がります。
11時のイベント予約を受付で告げると、オープンハウスに案内されました。
ここで11時に予約している旨を伝え、ゲートを開けてもらいます。
車を降りて、ゲストルームに入る前に、外で受付を済ませます。
11時少し早めについたこともあり、一番早く到着しました。
メインルームに行くと、なんとそこには軽食とワインが・・・
いやぁ、とっても驚きました。というか感激です!!
実は予約は主人が取ってくれたのですが、二人とも通常のテイスティングツアーを想像していたのです。(後々確認したところ、予約した時点で軽食付きのイベントと書いてありました)
キスラーでは隔週土曜日にこのような軽食付きのイベントを開催しているそうなのですが、こんなに素晴らしいおもてなしをしてくださるとは想像をしていなかった私たち。
一気にこの時点で虜になりました。
このイベントのゲストは私たちを含めて10組ほど。ほとんどの方がアメリカ全土からの参加者で、みなさんお金持ちの雰囲気が漂よっていましたね。(場違いだね、なんて話していた私たち)
中には高校生からの同級生で、久々にこの地で旅行も兼ねて再開したという50代の男性ゲストも!!
年齢層は30代半ばから60代後半くらいと幅広く、カップルで来ているゲストが大半でした。
軽食をいただきながらワインの試飲
全員が集まったところで簡単にキスラー・ヴィンヤーズとワインの紹介が。
ワインテイスティングはトータル5本いただきました。
キスラーが大事にしていることに一つに、テロワールがあります。
異なる畑ごとのワインの個性を大切にし、それぞれの畑の特徴を反映しながらワインを造っています。
キスラーで使われているブドウのクローン(シャルドネ)は実は1種類のみ。
同じクローンを使っていますが、土壌によって味わいが大きく変わります。同じシャルドネやピノ・ノワールでも作られる畑によって味わいが見事に違って感動しました。
ソノマの土壌は、黄色い砂岩から岩の多い砂質粘土ロームまで多様ですが、一般的に水はけがよく、栄養分が少ないため、ブドウの樹勢と収量をコントロールすることができます。
特に単一畑(限定された畑)で作られるワインは、土壌の個性を存分に楽しむことができるスペシャルキュヴェ。単一畑のワインはは基本的に自社畑のぶどうのみ使用しているとのことでした。
また、キスラーでは、醸造方法はどのキュヴェもほぼ変わらず、全てノン・フィルター、ノン・コラージュで瓶詰めされているそうです。
WSETを勉強したからこそワイナリー訪問はより楽しい
ワインの説明を20分ほど聞いてからは自由時間に。
外のテラスで軽食をいただきながらワインを楽しみました。
ちなみに、ここでもWSETを勉強していると伝えたところ、やはりLevel何を勉強しているの?と聞かれました。
Diplomaを勉強中だと伝えると、色々と逆質問もされましたが(笑)ネット上では知ることのできない作り手のワイン作りに対する想いや、醸造工程などを学ぶことができて刺激をもらいました。
WSETを勉強していてよかったと、ワイナリーに行くといつも思います。
滞在時間は2時間ほど、1時間ほどしてからワイン販売の案内がありました。
キスラー自体生産本数が多くないため、ワイナリー訪問でも最大6本までしか購入することができませんでした。
ワイナリー訪問の予約方法
個人でキスラー・ヴィンヤーズのワイナリーツアーに参加する場合は、直接キスラーのウェブサイトから予約をします。
予約は1ヶ月先まですぐ埋まってしまうそうなので、早めに予約することをおすすめします。
個人でワイナリー訪問する際のもう一つの注意点は、移動手段を確保すること。
ナパやソノマは車がないと移動できないので、レンタカー予約が必須です。
また、運転手の手配もお忘れなく!
自分たちで運転する場合は、国際免許が必要になりますのでご確認ください。
VELTRAのワイナリーツアーに申し込むという方法も
ワイナリーツアーに参加するもう一つの手段としては、現地のオプショナルツアーに参加する方法があります。
私のおすすめはVELTRAのワイナリーツアーです。
キスラーのワイナリーに行けるツアーがいくつかありました!
私たちも当初VELTRAのオプショナルツアーに参加するか迷いました。
VELTRAのワイナリーツアーには過去3回参加しているのですが、どれも満足いくツアーだったので自信を持っておすすめできます。
私たちの場合は、最終的には前後のスケジュールの関係で個人でワイナリーツアーに参加することに決めました。
VELTRA のワイナリーツアーの体験記はこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください!予約する前に確認しておきたい注意点も載せています。
自宅で楽しむキスラーワイン
あぁ、キスラーのワイン飲んでみたいなぁ・・・
大丈夫です、日本でもキスラーのワインを飲むことができます。
エノテカとは長いこと直接契約をしているそうで、もともと生産本数も割り当ても限られているキスラーでは、日本の市場ではかなりの量を販売されているのではないかと思います。
ソノマ・コースト レ・ノワゼッティエール シャルドネ
キスラーの中でも高い人気を誇るスタンダードキュヴェで、複数の異なる畑から収穫されたぶどうをブレンドして作られている一本。
色鮮やかなゴールドが美しい外観と、適度な酸を持つ南国フルーツとローストしたヘーゼルナッツのリッチな風味が際立ちます。
ロシアン・リヴァー・ヴァレー ピノ・ノワール
このワインには、ロシアン・リヴァー・ヴァレーの中でも高所に位置した畑で、冷涼な気候の元に育てられたピノ・ノワールが使われています。
一言で言うならば、「高貴でずっと夢を見せ続けてくれるようなピノ・ノワール」。
程よい果実味と繊細な酸、長い余韻の中に複雑味を感じる1本です。
カリフォルニアでワイナリーツアーをお探しの際は、ぜひ候補にしてみてくださいね!