世界3大スパークリングワイン「カヴァ」とは

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スパークリングワインといってもさまざまな産地と味わいのものがありますが、その中でも有名と言われる世界3大スパークリングが「シャンパーニュ」「プロセッコ」そして「カヴァ」です。
今回は、初心者でも分かる「カヴァ」の基礎知識をご紹介します。

目次

カヴァとは

カヴァとは、スペインで造られるスパークリングワインです。

シャンパーニュは、フランスのシャンパーニュ地方で造られたスパークリングワインのみ名乗れることをご存知ですか?

カヴァも同じで、スペインで造られるスパークリングワインのことを指します。

カヴァは元々1960年大に非公式で使われていた言葉ですが、1972年に、スペインの法律により伝統的製法で造られたスパークリングワインの保護名称として制定されました。

1986年にスペインがEUに加盟後は、高品質のスパークリングワインとしても認められるようになっています。
カヴァで使われるぶどうの95%はスペインのカタルーニャ地方で生産されています。

バルセロナがある地域ですね!また、カヴァD.Oとして登録されてている総栽培面積は37,706ha, 総生産量は約2億5000本と、数字を見てもかなりの量を生産しています。

カヴァが人気の理由

カヴァが愛される理由。そこには大きくポイントが2つあります。

1.シャンパーニュと同じ製法で造られる

シャンパーニュが高い理由の一つは造る工程で手間がかかっているから。

その一つが瓶内二次発酵といって、発酵を2回行うのですが、カヴァもシャンパーニュと同じ製法で全て作っています。

むしろカヴァと名乗るには瓶内二次を行わないといけません。瓶内二次発酵は、工程にかかる時間はもちろん、場所もコストもかかります。

2.価格が安い

カヴァはシャンパーニュと比べると、価格が安いものが多いです。

シャンパーニュは安くても5000円、多くが5000円以上しますが、カヴァは平均3000円くらい、安いものだと2000円台前半で購入できるものもあります。
そうなると、1で述べた時間もコストもかかるという点と矛盾するかと思いますが、スペインはシャンパーニュに比べて労働単価が安かったり、後述するぶどうの価格が安いことが影響していると言えます。
では早速どんなぶどうが使われているのか見ていきましょう。

カヴァのぶどう品種

カヴァに使われる品種には、白ブドウ5種(チャレッロ、マカベオ、パレリャーダ、シャルドネ、スビラ・パレン)と、黒ブドウ4種(ガルナッチャ・ティンタ、モナストレル(ほとんど使われていない)、トレパ、ピノ・ノワール)、の計9品種が認められています。土着品種に加えてシャルドネやピノノワールなど国際品種が入っているのがわかりますが、実際に主要品種となるのはマカベオ、チャレッロ、パレリャーダの3種類です。

マカベオ

マカベオは、カヴァの生産に使用される主要なぶどうの一つで、リオハではビウラとも呼ばれています。カヴァ用に造られるぶどうの36%をマカベオが占めており、軽やかでほのかな花のような香りと、レモンのような味わいが特徴です。また、後味にはグリーンアーモンドのような少し苦い味がします。

チャレッロ

一方のチャレッロは、マカベオと比べてよりアロマティックで、豊かな花の香りと梨やメロンのような香りを放ちます。また、フェンネルのようなハーブの香りがするのも特徴です。

パレリャーダ

カヴァの品種の中でも全体の20%を占めるパレリャーダは、カタルーニャ地方の土着品種です。マカベオ、チャレッロと比べて最も収穫量が少ないものの、早く熟す品種です。
パレリャーダは引き締まった高い酸味と柑橘系の風味が特徴で、パレリャーダとチャレッロを組み合わせることで、バランスのとれたフルーティーなスパークリングワインが生まれます。

味わいのスタイル

カヴァは、多くがノン・ヴィンテージシャンパンやアメリカ産スパークリングワインのようにキリっとした味わいのスタイルです。
また、シャンパーニュと同様糖度によって味わいのスタイルが変わります。

Brut Nature: 残糖度0~3g/l
Extra Brut:残留糖分0~6g/l
Brut:残糖0~12g/l
Extra Secco:残糖12~17g/l

これだけ覚えればOK!カヴァの2大生産者

カヴァはさまざまな生産者が造っているのはもちろんですが、全体の約75%がフレシネコドーニュが占めています。

高品質カヴァ生産へ、最近の取り組み

先述したとおり、カヴァは瓶内二次発酵なのに安い!というのが特徴ですが、スペインではより高品質なカヴァを敢えて造る取り組みを進めています。
その一つが2017年に作られた新しいカテゴリー「Cava de Paraje Calificado(パラへ カリフィカード)」です。
パラへ カリフィカードは簡単にいうと、高級カヴァのこと。D.O.カバ認定地域内の特定の「パラへ(畑)」で造られたカバを指します。
パラへ カリフィカードとして認められるには、下記の条件をクリアしていなければなりません。

  • 特定の畑(パラヘ)からのぶどうのみ使用
  • 手摘みによる収穫
  • 瓶内で最低36ヶ月以上の熟成を経る

また、これらの条件をクリアするだけでなく、どのレストランやお店で提供されているか、過去どのような賞を受賞したのか、ワイン評価紙で何点獲得したのかとう要素も考慮されます。

約260軒のカヴァの生産者のうち、パラへ カリフィカードを名乗れるのは僅か9軒の生産者、12 カ所の小区画のみ。
まだまだカヴァの中での市場は小さいものの、今後日本でも販売されるかもしれません!

このカヴァなら間違いなし!オススメ3選

自宅で飲む機会が増えている中、今回はアマゾンで気軽に購入できるカヴァをご紹介します。

一本約860円?超コスパ高いカヴァ6本セット

一本あたりの価格が1000円以下という超お得なカヴァセット。それぞれマカベオ主体で造られていますが、シャルドネ、チャレッロ、パレリャーダとブレンドされているカヴァと味わいを比較してみても面白そうです。夏の暑いこの時期にストックしておけるのも嬉しいですね!

クロ・モンブラン クワトロ・カヴァ

数々の星付きレストランにオンリストされている実力派ワイナリーが手がけるカヴァ。「誰でも手を伸ばせて、しかもとびきり美味しいワインを」という信念のもとに造られるカヴァです。

ジュヴェ・カンプス レゼルヴァ・ヴィンテージ・ブリュット

『The Wine Advocate』パーカーポイント90点の高品質カヴァ。クリーミーできめ細かな泡と、ふっくらしつつもしっかりとした酸で弛まない。ずっと飲んでても飽きないカヴァです。

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この記事を書いた人

WSET Level2,3取得|WSET Diploma勉強中|一児の母、夫婦で1日ボトル2本は空けるほどワイン好き|年間300日以上飲んでます|毎日の食卓と時間がより楽しく豊かになるようなワインと、WSETやソムリエ試験で使えるネタを紹介しています。

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