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コロナ禍でも消費増加「安くて美味しい」今注目のプロセッコとは

2021年4月10日

先日Harpersのオンライン記事を読んでいたら、プロセッコに関する面白い記事を見つけました。
"Prosecco announces sustained production and sales"

この記事によると、2020年に認証されたプロセッコは約9200万本、2019年に比べて0.5%微増したとのこと。
この背景には、直販やオンライン販売などの新しいチャネルでの販売が大きく貢献したようです。

2020年といえばCovid-19の影響で人々の生活が大きく変化した一年でした。
特に多くの人にとって自宅で食事をする機会が増え、経済的な不安も大きかったのではないでしょうか。
このような環境/経済変化はワインの需要と供給にも大きな影響を与えます。
例えば、リーマンショックの時にはシャンパンの消費量は大きく落ち込みましたが、経済が改善しているここ数年は増加傾向にあります。
逆に、経済が悪化してくると、価格帯の低いワインを選ぶ傾向が強くなるため、シャンパーニュのような価格帯の高いワインの消費量は減少傾向となりがちです。消費量ではないですが、The Drink Businessの記事によると、2020年のシャンパーニュの出荷量は18%減少し、2019年に比べて5,250万本減少したことがシャンパーニュ委員会から発表されたと伝えています。

プロセッコとは

そもそもプロセッコとはどんなワインなのでしょうか。
プロセッコは、シャンパンやカヴァと並ぶ世界の3大スパークリングワインのひとつ。どちらかというと、気軽に飲めるデイリースパークリングワインのような位置付けなので、イタリアンレストランで、グラスのスパークリングワインとしてメニューにも載ってるのを見たことがある方もいらっしゃると思います。

イタリアのスパークリングワイン プロセッコの特徴

プロセッコには主にこのような味わいの特徴があります。

アロマティックかつフレッシュで軽いボディ
中程度の酸味
Brut〜Demi secまである。Extra Dryが一般的
アルコール度数はやや低め(8-11%前後)
価格帯は低〜中程度

コロナ禍でも消費が拡大している背景にはこのように価格帯も親しみやすく、デイリースパークリングワインとして万人に楽しめるように造られているのがプロセッコ人気の大きな特徴と言えるでしょう。

3つに広がるプロセッコの産地

プロセッコは、ヴェネチアで有名なイタリアのヴェネト州が産地で、ヴェネチアから北に約25kmほど行ったところに畑が広がっています。
プロセッコの生産地域は法律上3つに分類されています。

プロセッコDOC

もともとプロセッコ専用のIGT(保護地理表示ワイン)は、ヴェネト州とフリウリ州の9つの県にまたがっていました。その後、このIGTが統合・拡大されたことでトリエステからヴェネチアまでの広大なDOCとなり、現在栽培面積は23,000ヘクタールという膨大な広さに達しています。そして、ぶどうの多くが平地で栽培されています。
プロセッコDOCは、2つの地域でぶどうが栽培され、かつワインが造られていれば、地理的表示であるトレヴィーゾやトリエステと記載することが可能です。また、プロセッコDCOの生産量は全体の約80%を占めます。

Conegliano Valdobbiadene - プロセッコDOCG

ヴェネト州のコネリアーノとヴァルドッビアーデネの町の間にあるこの地域は丘陵地帯(標高200-320m)にあり、DOCからDOCGに昇格した地理的表示です。栽培面積は約7,700haほど。DOCGを名乗る位は、生産者はコネリアーノ・ヴァルドッドアーデネの町名のどちらかもしくは両方をラベルに記載しなければなりません。また、スプマンテのカテゴリーでは、「Superiore」という用語を追加したり、「Prosecco」という表記を省略することができます。生産量は全体の約15%です。

Asolo Prosecco DOCG - DOCG

Asolo Prosecco(アソロ・プロセッコ)は、ヴァルドッドアーデネの南に位置する丘陵地帯に1,800ha以上の面積を持つ独立したDOCGです。スプマンテのカテゴリーには「Superiore」という表記が追加することができ、生産量は全体の約2%と少なめです。

プロセッコの主要品種、グレラとは

プロセッコの主要品種となるのがグレラです。
グレラはもともと品種名として「プロセッコ」という名前で呼ばれていました。しかし、2009年にプロセッコがDOCとして認められたことをきっかけに、表記が変更となりました。というのも、DOC名と品種名だとワインの名前を指しているのか、ブドウの名前を指すのか紛らわしいという問題が発生したのです。この問題を機に既に別名として使われていた「グレラ」をブドウ品種名とすることにしたのです。

プロセッコの栽培環境

プロセッコDOCの気候は全般的に温暖な大陸性気候で、降雨量も適度にあります。また、湿った空気とかわからの霧の影響で、病害対策が重要となるエリアです。プロセッコDOCは平坦な土地にぶどう畑があるので、機械収穫が可能です。
一方のプロセッコDOCGは、南向きの斜面に面しており、標高の高さと日中の気温差による寒暖の差が激しいエリアとなっています。そのため成熟期には長くゆっくりとした熟成が行われます。これにより、酸味の高く果実味のしっかりとしたぶどうを造ることができるのです。収穫は手摘みで行われることの多い地域です。

プロセッコの法律

プロセッコを造るには85%以上のグレラ種を使用することが義務付けられています。
また、収穫量についてもそれぞれ下記のように制限があります。

・プロセッコDOC:最大収穫量 125hL/ha
・プロセッコDOCG:最大収穫量 94.5hL/ha
・アソロ・プロセッコ:最大収穫量 94.5hL/ha

さらに、最低熟年期間に関する規定はないものの、ヴィンテージを表記する場合は85%以上をその年のヴィンテージで収穫したブドウで造る必要があります。ちなみにシャンパーニュでヴィンテージを表記する場合は100%ですね。

その他のスパークリングワインについてはこちらの記事でも解説しています。

ではどのようなプレセッコがあるのかご紹介しましょう!

なんといってもボトルが目を引く:ボッテガ プロセッコ

その可愛らしいボトルからギフトでも喜ばれるボッテガのプロセッコ。スッキリとした酸味とレモンやグレープフルーツのようなキリッとした後味の万人受けするプロセッコです。自身もパーティーの乾杯で飲むこともあるスパークリングワインの一つです。

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130年以上の歴史を持つ老舗プロセッコ生産者:ミオネット プロセッコ DOC

「軽やか」「フレッシュ」「フルーティ」という言葉がぴったりなプロセッコ。2016年以降は数々の賞を受賞しており、こちらのプロセッコは2019年に「The Prosecco Master- Silver Medal」を受賞。ビネガーを混ぜた魚介のカルパッチョやさっぱりとした白身魚などとの相性が抜群です。

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『神の雫』でブレークした人気ワイナリー「ベッレンダ」の造るプロセッコ

『ワイン王国』でも五つ星評価を獲得するなど、高品質の実力派プロセッコです。キリリとした酸味ととミネラル感が凝縮されたような味わいと、繊細な泡が醸し出すハーモニーが抜群です。

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