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マデイラワインのテイスティング対策

ピノ

WSET Level2,3取得|WSET Diploma勉強中|一児の母、夫婦で1日ボトル2本は空けるほどワイン好き|年間300日以上飲んでます|毎日の食卓と時間がより楽しく豊かになるようなワインと、WSETやソムリエ試験で使えるネタを紹介しています。

マデイラワインのテイスティング練習をするため、銀座のマデイラ エントラーダに行ってきました。

お店に入り、テイスティング練習をしたいと伝えたところ「なんの試験ですか?」とマスターから質問が。
「WSETです」と伝えると、「あぁ、WSETね。試験いつ?」と慣れた手つきでテイスティングメニューを見せてくださいました。

どうやら、WSETを勉強している人は過去数多く来店しているお店のようです。

 

マデイラとは

マデイラは、ポルトガルのマデイラ島で造られる酒精強化ワイン。マデイラ島はクリスティアーノ・ロナウドの育った街で有名です。

世界三大酒精強化ワインの一つと言われていて、WSET DiplomaのD5(酒精強化ワイン)ではシェリー、ポートの次いで3番目に範囲が広い分野となっています。

赤白両方作られているけど、テキストでも白ワインの説明が多く、マスターにもまずは白ワインのポイントを抑えようと教わりました。

マデイラをテイスティングする上でのポイント

マデイラで押さえるべき品種は、セイシベル、ベルデーリョ、ボアル、マルヴァジアの白4新種。

セイシベルから順に、ドライ・ミディアムドライ・ミディアムスイート・スイートと味わいのスタイルが異なります。

 

外観はほとんどが淡い中程度から中程度のAmberで、糖度が高くなるにつれ外観が深く濃い色に変化。マスター曰く、外観の色味はそこまで大きく変わらないと思って大丈夫とのこと。

 

メモ

メイラード反応により、糖度が高いワインを高温状態(マデイラはエストゥファ/カンテイロという容器にて25°から50°の温度で熟成させる)で熟成させることで、より酸化が進むため。外観が濃くなっていく。メイラード反応とは、アミノ酸と糖が加熱によって結びついて褐色になる反応

 

マデイラ4品種の味わいの違いを分析するときは、外観ではなく味わいで判断していくのが良いのだそう。

ポイント1:酸味の高さ

マデイラの最大の特徴は酸の高さ。

マデイラは年間平均気温がおおよそ20度前後と温暖ではありますが、島の北と南では気候が全く異なります。北部は雨が多く冷涼なのに対して、南部は暖かく温暖。北部は標高の高い場所も多く、また大西洋からの冷たい風が畑に吹きつくこともあり、山頂では雪が降ることも。

そのため、ドライからスイートまで幅広い味わいのスタイルがありつつも、基本的にはベースの酸度はどれも高いとのこと(もちろん作り手や栽培地域によって多少の違いはある)。

実際に酸味の違いは、ボアルやマルヴァジアとホワイトポートを比較して飲むと、いかにホワイトポートの酸味が低いのかが分かります。

 

ポートワインにももちろん酸味はあるけれど、ポートの方が気候が暖かいため酸度はマデイラと比べると低いです。

シェリーとポートとマデイラの見分け方

次に、シェリーとポートとマデイラの見分け方について。

まず、パールのレモン色をした外観はシェリーもしくはマンサリーニャと判断できます。(理由は、生物学的熟成でフロール膜の下で熟成を行うから酸化されない。よって熟成しても外観が大きく褐色にならない)

次に褐色系のフォーティファイドが出てきた場合はどうするか。

褐色系のシェリーはオロロソやアモンティリャードなど。オロロソやアモンティリャードは味わいが辛口なので、シェリーと判断することができます。

 

ポートとマデイラの見分け方

ポートとマデイラの違いは、前述のように酸味の高さの違い。加えてマスターがおっしゃっていたのは、熟成からくる香りの違い。

ステンレスタンクで熟成することの多いホワイトポートはあまり酸化しない(意図的に酸化させない)一方で、マデイラは意図的に高温で熟成をさせるため、このニュアンスが香りにも表れるとおっしゃってました。私には、その違いが分からず・・・

 

自宅で練習できる!ミニボトルセット

テイスティングシートを書くまで至らなかったマデイラのテイスティング。

お家でも練習できるいい方法があると、マスターがマデイラのミニボトルセットを勧めてくれました。

実はこれ、昨年末にちょうど買おうとしていたボトルなのです!購入しようと思ったタイミングが悪く、発送が少し先になりそうだったので購入するか迷ってたところでした。運よく購入できてラッキー!

 

今日飲んだ10年ものと全く同じビニョス・バーベイトのミニボトル4本セットと、ブランディーズの5年ものを購入。

 

 

 

5年と10年の熟成年数の違いは、味わいの粗さから判断できるとのこと。試験まで自宅とバーでのテイスティング練習が続きます。

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