先日、不覚にもコロナに感染してしまった私。
ある日嗅覚がなくなっていることに気づき、翌日には味覚もなくなりました。
香水の香りや料理の匂い、何を嗅いでも無臭・・・
味覚の方は辛さは分かるものの、何を食べても味がぼやけてて美味しさを感じられれず。
これはしばらく諦めるかぁと思っていたのですが、せっかくの貴重な体験なので、味覚がなくなるとワインの味わいはどのように感じるのか試してみました。
私個人の体験なのであくまでの一例としてお読みくださいませ。
7つの味覚
甘味、酸味、塩味、辛味、苦味、渋味、旨味の味わいがどのように感じるのか試しました。
- 甘味(蜂蜜):だいぶ控えめに感じる
- 酸味(お酢):あまり変化を感じない
- 塩味(塩):あまり変化を感じない。
- 辛味(キムチの唐辛子):変化を感じない。一方でコショウは無味
- 苦味:試さず
- 旨味(出汁):分からず
上記のように単体で味わってみると、意外に変化を感じないものが多かったのですが、
これが料理として味わうと、全ての味わいがぼけるんです。唯一キムチのような辛味だけはハッキリと分かりました。
シャンパーニュ
今回いただいたのは、多くの三ツ星レストランがハウス・シャンパーニュに選ぶ名門メゾン、「アンリオ」です。
- 香りの強さ:分からず
- アロマ:分からず
- 甘み:分からず
- 酸味:多少感じるが弱い
- アルコール:中程度
- ボディ:中程度
- 風味の強さ:ぼやけてて分からず
- 風味:柑橘アロマやブリオッシュ、パンドミのような熟成アロマは感じず。ほのかに苦味を感じる
- 余韻:中程度
唯一感じられたアロマはハーブのような苦味でした。アロマを極限まで弱くして、そこに多少の酸味を加えたような感じ。
アロマがない分、アルコールやボディが強調されているように感じるのですが、いつもの上品で、クリーミーな味わいは全く感じることができませんでした。
白ワイン
試飲せず
赤ワイン
エルメス所有のシャトーで超一流のコンサルタントが手掛けるラ グランド ドモワゼル ドスタン 2011を試飲しました。
- 香りの強さ:分からず
- アロマ:分からず
- 甘み:分からず
- タンニン:やや弱い
- 酸味:多少感じるが弱い
- アルコール:強い
- ボディ:やや強い
- 風味の強さ:ぼやけてて分からず
- 風味:タンニンを感じるので赤ワインと分かるが、はっきりとした風味は感じられず
- 余韻:中程度
抜栓してから数日経っていたこともあり、アルコールとボディをとても強く感じました。特にアルコールについては喉に熱さを感じるほど。ぼやけたボリュームのあるワインを飲んでいるような気分でした。
ワインは五感で感じるからこそ感動と美味しいがある
外観、香り、余韻、味わい全てが揃って初めてワインを楽しむことができるんだなぁと今回改めて実感しました。
どれかが欠けるとバランスが崩れてしまうし、そもそも正確なテイスティングができません。
そんなことを思いながら久々に、谷先生の「ワインテイスティングバイブル」を読了。
風邪もインフルエンザも流行っているので皆さまご自愛くださいませ。