辛口のスパークリングワインは苦手だけど、初心者でも飲みやすいスパークリングワインってない?
そんなリクエストをされた時にご紹介したいのがアスティです。
アスティはイタリア生まれの甘口スパークリングワイン。アロマティックで香り高く、飲みやすいのが特徴です。
まさに多くの人に愛される「アスティ」。
本記事ではアスティの魅力と同じイタリア生まれのスパークリングワイン「スプマンテ」の違いについて解説します。
アスティはアロマティックな甘口スパークリングワイン
「アスティ」(Asti)は、イタリアのピエモンテ州にあるアスティ地域で生産されるスパークリングワインです。
アスティはそのピエモンテ州の中でも、アスティ、クーネオ、アレキサンドリアという3つの県の中で、かつ限定された地域で栽培されたモスカート・ビアンコから造られています。
マスカットという名前からもイメージできるように、アロマティックな香りが特徴です。
香水にも使われるムスクという香りが語源で、白桃や、オレンジの花、さわやかなレモンの甘い香りも感じることができますよ!
モスカート・ダスティとアスティの違い
アスティには大きく「アスティ」と「モスカート・ダスティ」があります。
炭酸ガスの量、甘さとアルコール度数、製造方法、味わいの観点で違いを見ていきましょう。
炭酸ガスの量
- モスカート・ダスティ: このワインは微発泡タイプで炭酸ガスは弱め。そのため、口当たりが非常に柔らかく、繊細な泡立ちが特徴です。
- アスティ: 一方のアスティは通常のスパークリングワインなので、泡立ちが活発で、モスカート・ダスティに比べて口当たりも強いのが特徴です。
甘さとアルコール度数
- モスカート・ダスティ: 甘口(残糖130g/L前後)で、アルコール度数は通常5-6%程度と低めです。醸造過程で発酵を早期に止めることにより甘口かつアロマティック&低アルコール度数のスタイルを造っています。
- アスティ: こちらも甘口ですが、モスカート・ダスティよりはやや控えめ(残糖100g/L前後)。ややアルコール度数が高く、6-8%程度です。こちらは完全に発泡タイプです。価格帯も低く、食事に合わせやすいので、幅広い人々に支持されているスパークリングワインです。
補足:最近のアスティDOCGの規則改正により、最終アルコール度数は下限値の6%を超えて自由に設定できるようになりました。これにより、よりドライなスタイルのアスティを作ることがが可能になっています。現在では、ブリュット・ナチュールから甘口までのワインのスタイルが規定によって認められています。
味わい
- モスカート・ダスティ: よりフルーティーで、花のような香りが特徴です。非常に滑らかで飲みやすく、デザートワインとしても人気があります。アスティ・スプマンテよりもより甘さを強く感じます。
- アスティ: フルーティーで甘い味わいはモスカート・ダスティに似ていますが、より強い泡立ちとアルコール感があります。
アスティの製造方法
スパークリングワインの造り方にはいくつは製法があります。
シャンパーニュのように瓶内二次発酵する製法もあれば、タンク内で発酵させる製法もあるのですが、アスティの場合はアスティ方式でスパークリングワインを作ります。
通常スパークリングワインは一次発酵後ベースワインをブレンドし、その後タンクや瓶内で二次発酵を行いますが、アスティ方式ではアルコール発酵は一度しか行いません。
発酵を止めるために、ぶどうを圧搾したのちに果汁を2-3度まで冷却し保存しておきます。
清澄化して冷やしたぶどう果汁は新鮮でフレッシュなアロマを失うことなく約2年ほど保存が可能です。
その後、ワインを造る段階で、果汁を温め加圧されたタンク内で発酵を行います。
タンク内の温度は大体16-18度ほど。
発酵開始時には発酵に伴って発生するCO2を逃すようにしておきますが、その後発酵の途中でタンクを密閉し、炭酸ガスを中に閉じ込めます。
そうすると二酸化炭素が外に出られなくなるのでワインに溶け込み、スパークリングワインになるのです。
アルコール度が大体7%、ガス圧が5-6気圧になったところで、ワインを冷やし発酵を止め、濾過と清澄して瓶詰を行います。
ワインに含まれる残糖はドサージュによるものではなく、途中で発酵をやめたことによるものです。
追記:アスティの正式な生産方法として、アスティ・メトード・クラシコも認められるようになリマした。このワインは瓶内で最低9ヶ月間澱とともに熟成させなければならず、辛口から甘口まで様々なタイプがあります。
スプマンテとは
スプマンテは、イタリアでつくられるスパークリングワインの総称です。
アスティはもちろん、プロセッコやフランチャコルタなどもスプマンテの一種です。
スプマンテはイタリア語で「泡立つ」という意味があり、二酸化炭素の圧力により瓶内で発生した気泡が特徴的です。
スプマンテの特徴
イタリアでは300-400種類と言われるぶどう品種があると言われていることから、スプマンテの特徴も様々です。
- 多岐にわたる品質とスタイル
- 価格や作り方も様々
多岐にわたる品質とスタイル
スプマンテは20州いたるところで作られていることから、価格や品質、味わいのスタイルも様々。
味わいは甘口から辛口まで、軽やかなものからリッチで複雑なものまでさまざまなものを選ぶことができます。
価格や作り方も様々
価格は安い〜中価格帯のものが多いですが、フランチャコルタなど瓶内二次発酵で作られるスプマンテは5,000円以上するものもあります。
おすすめアスティはこれ!定番含む5選はこちら
アスティの特徴が分かったところで、おすすめしたいアスティを5つご紹介します。
マルティーニ アスティ・スプマンテ
アスティの入り口といったらこれ、「マルティーニ アスティ・スプマンテ」。
「マルティーニ アスティ・スプマンテ」は、世界No.1の販売量を誇るアスティスプマンテです。
甘口タイプで、暑い夏の日などにゴクゴクと飲みたくなるような、フルーティで爽やかな味わいです。
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ちなみに、Amazonのレビューを見ると、なんと364個も書き込みが!
人気の高さが一目で分かりますよね!
私自身も、こんなに人気なんだ〜と驚きです!
サンテロ 天使のアスティ
天使のエチケットが印象的なこのアスティも定番人気の一つ。
マスカットの華やかな香りと爽やかな風味の甘口スパークリングです。
エチケットが可愛いので、プレゼント用にも喜ばれます!
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サンテロ ヴィッラ・ヨランダ モスカート・ダスティ
こちらも、天使のアスティ同様サンテロ社が造る甘口スパークリングですが、天使のアスティよりはより優しく蜂蜜やマスカットのアロマが広がります。
レストランでグラスで提供しているお店も多く、ファンが多い1本です。
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フォンタナフレッダ アスティ パレット ブルー
上記のアスティと比べると、少し価格帯が上がりますが、その分品とエレガントさを感じる一本。
後味もよりすっきりとした印象です。
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バンフィ ビーポップ アスティ セッコ
こちらは辛口タイプのアスティで、持続性のあるキリリとした泡立ちです。
柑橘系の果実、エキゾチックフルーツ、セージといった風味を感じます。
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「アスティ」と食事の合わせ方
アスティは甘さもあるし、食事と合わせられるの?と思いがちですが、意外に色々と合わせられるんです!
おすすめのペアリングを6つご紹介します。
デザートと合わせる
- 甘いデザートとの相性が非常によいアスティ。特にフルーツベースのデザート、軽いケーキ、タルト、パンナコッタなどがおすすめです。
- チョコレートやクリームを使った濃厚なデザートとも相性が良いです。
フルーツと合わせる
- 新鮮なフルーツやフルーツサラダとの組み合わせもGood。
- 特に、桃、イチゴ、メロンなどの甘いフルーツと合わせてみてください。
前菜や軽食
- フルーティーな風味が、軽い前菜やサラダ、チーズとよく合います。
- 特に、フレッシュなモッツァレラやクリーミーなチーズとの組み合わせが良いです。
アジア料理
- アジア料理の中でも、特に甘辛い味付けの料理やスパイシーな料理との相性が良いです。
- 甘みがスパイスの辛さを和らげてくれます。
シーフード
軽めのシーフード料理、特に甘みのあるエビやカニなどともよく合います。
ブランチメニュー
- ブランチにもピッタリで、オムレツやキッシュなどの軽めの料理との相性が良いです。
アスティとは まとめ
アスティは比較的低アルコールで飲みやすいため、さまざまな料理とのペアリングを楽しむことができます。
ただし、ボリュームのある肉料理や味付けの濃い料理には、マスカットの繊細な味わいが埋もれてしまう可能性があるため、合わせる食事に気をつけながらぜひその味わいを楽しんで下さいね!